【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~

 声の主の方を見ると、黒くてストレートの長い髪をなびかせた少女が立っていた。


 この子は…………聞かなくても分かるわね。するとその後ろから大きな声で聖女を制する声が聞こえてくる。


 「聖女様!それ以上は危ない!」


 その後ろを追ってきたのは見慣れた顔…………


 「ヴィル?!」

 「で、殿下?!」


 私とリチャードが驚いて同時に声をあげると、本人も驚いた顔で私たちを交互にみていた。


 「オリビア?リチャード?どうして君たちが…………それにこれは……」


 色々と聞きたい事はあるけど話している時間はないわね。そうこう言っている間にまだ消火しきれていなかったのか、布から少し火が……


 「今鎮火しているところよ!でもまだ収まっていないみたい……」

 「分かりました、ではしっかり鎮火させましょう。皆下がってください!」

 「え?」

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