【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~
異世界からの聖女
――――コンコン――――
「入っても大丈夫よ」
私は机に向かって座り、イザベルに手紙を書いていると、扉がノックされたので返事をした。そうして「失礼いたします」と入ってきたのは、執事のエリオットだった。
「お、お嬢様…………お嬢様にお客人が来ております」
「私に?おかしいわね、誰とも約束はしていないのだけど……どちら様?」
「そ、それが…………聖女だと名乗っております」
「?!」
せ、聖女様が直に会いにきたというの?
私は驚きの事態に少し固まってしまう…………でももし本当に聖女なら、このまま追い返すわけにはいかないわね。
ひとまず私は本物かどうか確かめに、下におりて行ったのだった。
~・~・~・~
エントランスから外にでてみると、目の前には姫カットの綺麗なストレートの黒髪が風に揺らめいている美少女が立っていた。