【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~
 
 これは聖女様確定ね……昨日も会っているけど初めまして、なのかしら?そんな事を考えていると、向こうから挨拶をしてくれたのだった。


 「こんにちは!突然お邪魔してごめんなさい。私は笹黒真莉愛です。オリビア様、ですよね?」


 聖女様はとっても元気な方なのね。ヴィルが言っていた通りな感じで、私が小説で読んだ儚い美少女といった感じとは程遠いような…………


 「え、ええ。オリビアですわ。こんにちは、真莉愛様」


 やっぱりこの人の名前は…………前世の私の世界、日本から来た人物っぽいわね。真莉愛様の様子を見ていると、自己紹介が終わってから、プルプルと震えだしている事に気付く。


 「ま、真莉愛様?どうかなさいましたの?」

 「………………………………うっ……」

 「?」

 「…………うわ~~~ん!オリビア様ー!!私とお友達になってくださいぃぃ!」

 「ええ?!」


 突然涙目で抱き着いてきたので、びっくりして変な声が出てしまった……ひとまず宥めなければと頭をなでなでしてみた。

 するとそこへ、聖女のお世話係のヴィルが馬でやってきたのだった。
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