【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~
そしてその日から一日と空けずに、マリアが公爵邸に入り浸り始めたのだった。
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「毎日我が家に来て、大丈夫?教会からは何も言われない?」
「大丈夫~~何も言ってこないよ。多分ここに来ている事は知っているだろうけど。私の行動にとやかく言えないみたいで、出かけてきますって言うと、どうぞって感じで送り出される」
それって、放置されているというより、多分どこかで監視されているのでは?私は一抹の不安を抱きながら、話を聞いて苦笑いをしていた。
まぁマリアは裏表のない性格のようだから、やましい事もないんだろうし、さすがにこの公爵邸の中にはお供の護衛も入っては来られないから大丈夫でしょうけど。
庭園でお喋りする時は必ずゼフが立っていてくれる。これはもはや我が家の当たり前の光景。
「まぁ10日くらい続けて来てるから、明日からはさすがに教会に入れられた予定をこなすつもり」
「それって地方行脚みたな事?」
「そうそう、地方の領地を回ったり、森の職人さんたちの元に行って、お仕事の手助けになる事をしたり……私は自然にお願いして力を貸してもらう事が出来るから、必要なものを増やす事が出来るんだ」
「凄いわね……」
「この力があれば、教会のお世話にならなくても一人暮らし出来るんじゃないかなって思うんだよね。させてくれないんだけど」