【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~
本当に長かった。1か月半会えなかった日々は息も出来ないくらい息苦しい日々――――やっぱり私はオリビアを諦められる気がしない。
他の男の名前が出てきてモヤモヤするくらいなら、自分を好きになってもらう為の努力をしよう。
「オリビアにはいつもそのままでいてほしいって言ってきたけど、やっぱり止める。私を好きになってほしいから、もっと努力するよ」
私がそう言うと、キョトンとした表情で「え…………努力って?」と聞き返してくるので、これ以上は堪えられずに彼女の可愛らしい小さな唇を塞ぐ事にした。
初めてかわした口づけはとても甘くて、いつまででも味わっていられるような、もっと欲しくなるような、今までの人生で一番幸せな瞬間になったのだった。
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あの後聖女が公爵邸に突撃してオリビアと仲良くなったり予想外の事が起こったが、割と穏やかに日々は過ぎていた。
爆発騒ぎの後の教会は大人しく、聖女の行動に対しても彼女の意思を尊重する動きを見せたりしていた。
聖女の方もオリビアという友達が出来たのもあって、この世界で順応していく為の努力をしているように見えた。
直接彼女に元の世界に帰る手立てはない、とは伝えていないが…………今は聖女の努力に水を差さない方がいいだろうと判断した。