【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~
残された者と濡れ衣
「レジーナ!オリビア様に触れるな……!」
イザベルが隣からレジーナに向かって怒声を浴びせると、レジーナ嬢から表情が消え、私からイザベルの方に移動し始める。
「うるさい犬ね。王家や公爵家に媚びる犬のくせに…………どうせあなたも表舞台から姿を消す事になるのだけど、その前にいたぶってあげようかしら」
そう言いながら私の時のようにイザベルの頭部の髪を引っ張り、顔にロウソクの火を近づけていく。
「この火で顔を焼いたら、さすがにもう表舞台には出られないわね。あなたはどうせ死ぬんだし、そんな心配する必要はないんだけど」
「ダメよ!やめてっ!!」
私は咄嗟にレジーナに体当たりをした――――
「ぎゃっ」
ガターンッとレジーナとロウソクが吹っ飛び、私自身も床に打ち付けられる。何とか受け身を取ろうと転がったけど、肩を痛打したような気がする。
「……っいたた」
「オリビア様!」