【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~

 
 「そなたにはオリビアと行動を共にしてもらう。公爵にはそなたをオリビアに紹介してもらう手筈をつける。オリビアから片時も離れず、守るのだ。何かあればすぐに報告せよ。」

 
 「…………承知致しました」

 ゼフはまた音もなく姿を消した。これでいい、何かあればゼフから報告が届くだろう。ゼフが片時も離れずそばに…………ずっとオリビアのそばに……………………自分で頼んでおきながら、ズーンと落ち込でしまった…………私が一緒にいられないのにゼフは……………………

 
 「………………」

 
 気を取り直して空を見上げると、春の匂いがした。オリビアが好きなモクレンの花が咲く季節だ…………領地への道のりが良きものになるといい。

 そんな事を思いながら公爵にゼフの事を話すべく、王宮へと向かった。


 
< 49 / 512 >

この作品をシェア

pagetop