【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~
「ふふふっどうやって?これから消えゆく人が…………ふふっあなた達はデラフィネの毒によって命を散らすのですよ」
「私達の命を奪ったとて、隠し通せるわけが……」
「大丈夫ですよ、コレを使いますから」
大司教が持っていたモノは無色透明の液体が入ったボトルだった。
「お酒?」
「そうです、あなた達貴族が大好きなお酒です。私は飲まないから知らなかったのですが……物凄く度数の高いアルコールらしいですよ。これをかければあっという間に引火すると聞きました。あなた達の体はしっかりと焼いて土に還して差し上げますからね。大丈夫ですよ、しっかりと亡くなったのを確認しますので痛みは全く感じませんから」
そう言ってニッコリ笑う姿に狂気しか感じない。こんなものを今かけられてロウソクの火を向けられたら…………何を言ってももう常識は通用しないって事ね。
「さぁ、ボゾン子爵、この2人にデラフィネを……」
「ちょ、ちょっと待って!ブランカ嬢は?!今日は来る予定じゃなかったの?」
「…………あの女は客室で眠らせているわよ。心配しなくてもあの女も後々同じ運命だから、寂しくはないわ」
「………………狂ってる……」
「狂っているのはこの国です。私たちはこのデラフィネを使って、国をあるべき姿に戻そうとしているだけ。これだけの量があれば、国に必要な人間とそうでない人間を取捨選択する事が出来る。理想の国が作れるというわけです」