【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~
その教会はと言うと――――――主を失った集団というのは本当に脆くて、大司教や幹部達が自ら命を絶ったと聞くと、トップの人間が神の意思に反する行い(自ら命を絶つという行為)をしたという事で聖ジェノヴァ教会の威信は失墜し、解体する事となった。
陛下もそれを認めたので、古くから続く聖ジェノヴァ教会はハミルトン王国から消滅する事になったのである。
教会の建物自体は残るので、修道院に運営を任せ、費用は国から援助する形とした。
まだまだ貧しい人々は沢山いるし、そういう人たちの受け皿となるように整備する形だ。
ボゾン子爵親子は教会に加担していた事、私へのお茶会での毒殺未遂、今回の殺害未遂、危険薬物の取り扱い違反などの罪でお家は取り潰し、親子は最北端にある厳しい収容所に入れられ、生涯労働を強いられる事になる。
ブランカ嬢はレジーナにそそのかされて私を呼び出し、本当に謝罪するつもりだったと述べているらしい。事の真偽は分からないけど、自分も殺されるところだったという話を聞いて、部屋から出て来られなくなってしまったとの話をお父様から聞いた。
そしてマリアは、教会やボゾン子爵に力をいいように使われて、この話を聞いた時はとてもショックを受けていた。
自分の力は何の為にあるのかと………………
私はそんな彼女の苦しみや寂しさを少しでも軽くしてあげられたらと思って、前世の記憶の事をマリアにこっそり打ち明けた。
彼女は泣いて喜び、その日は公爵邸でお泊りをして一晩中語り明かした。