【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~
 
 
 そうして成長したオリビアは、史上最高の女性に成長したと言っても過言ではなく、数多の目を引く唯一無二の存在になっていった。
 多少外野の男どもの目を引いているのは父親としては心配極まりないところではあるが…………それも未来の王太子妃として内定しているのだから、下手に手を出してくる輩はいるまい。王太子殿下がいてくだされば大丈夫、そう思っていた。


 
 しかし、どこからか不穏な噂が耳に入る。

 
 『オリビアが王太子殿下が通うトワイライト学園に足繫く通い、王太子殿下はとても迷惑している』

 
 というものだ…………どういう事だ?どうして王太子殿下が迷惑するというのだ。こんなに素晴らしい女性がずっと近くにいてくれて、何が不満なのだ?私など妻に先立たれ、妻が常にそばにいてくれればどれだけ幸せか、と何度思ったか分からないというのに……

 
 事の真偽を確かめなければ、と食事の際にオリビアにさりげなく聞いてみる。

 
 「オリビアは王太子殿下の通うトワイライト学園に通っているそうだね。殿下は学園ではどんな感じなんだい?」

 
 そう聞くとオリビアは頬を染めて、殿下についてあれこれと沢山話してくれた。オリビアの気持ちは未だ殿下に向いている事は確認出来た。
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