【書籍&コミカライズ作品】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~【第三部更新中】
恥ずかしいに決まってるわ……!プロム以来、私とヴィルはお互いが大好きで仕方ないという風にすっかり民に広まってしまい、こういった時にネタにされる事がたびたびある。
私がというより、ヴィルが私を大好きなんじゃ……って自分で言ってて恥ずかしくなってきたわ。
でもこの言葉は子供たちの王太子殿下への気持ちでもあるし、私が変に意識し過ぎなだけよ。
そう思い直し、子供たちには平然とした顔で答える。
「ここでは聞かれても恥ずかしくないわよ、残念でした」
「くー、王子様がいれば面白いのに」
それはちょっと困るわね。
こんな言葉を私が言っているのを聞いたら、またあの時みたいに迫られても……ちょっとどころじゃなく困るわ。
今思い出しても顔が発火してしまうくらいの黒歴史よ。
「さあ、気を取り直してやるわよ!」
本人はいないわけだし、私が再び大木の方へ向き直り、もう一度大きな声で恥ずかしい10文字をゆっくりと口にする。
「”おうじさまがだいすき”!」
そして意気揚々とクルリと振り向くと、子供たちが一点を見ながらニヤニヤしていた。
私は嫌な予感がして子供たちの目線の先を見てみると、今一番ここにいてほしくない人物……ヴィルが腕を組みながらニコニコして立っていたのだった。