【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~
「とっても上手に書けてるわ!あなたは吞みこみがはやいわね~教えがいがあるわ」
私に褒められるとほんのり頬を赤く染めて照れながらまた頑張ろうとする姿が、これまた可愛いのなんの…………おばさん心をくすぐられてしまうわね。こんなに可愛い子を愛するなっていう方が無理。
そして教えて数日だというのにあっという間に読みは、簡単ものは出来るようになってしまった。
「じゃあ何か絵本でも読んでみない?」
私が提案すると、ソフィアは嬉しそうに絵本を探し始める。
絵本の棚は入口付近にまとめて置いてあったから…………二人で連れ立って行くと、ソフィアは真剣に選び始めた。読みたい絵本が見つかったらしくて取ろうとしたのだけど、ソフィアの背では全く届かない場所にある。私でも届かない感じがしたので、棚に取り付けている動く脚立を持ってこようと私が動こうとした時だった。
「っ…………」
ソフィアが声にならない声を出し、私もその光景を見て固まってしまう。ゼフがソフィアをひょいと持ち上げ、自身の右肩に乗せ、ソフィアに本を取らせようとしてくれたのだ。