【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~

 
 突然ニコライがそんな事を言ってくるので、相変わらず鼻にかけるような言い方に不愉快を隠さず聞いてみる。

 
 「あのように健気に殿下の為、お妃教育に励み(態度が劣悪な)殿下のそばにいてくださったのに…………」

 「付け足しはいらん」ニコライはいつもひと言多い。

 「失礼。やっと殿下から解放されたと思ったら、今度は執着されてしまうなんて……ゼフが殿下の護衛とは夢にも思っていないでしょう。私はオリビア様にはここを離れて幸せになってもらいたいと思っているのですが、ね」

 
 ここを離れて幸せに…………オリビアが王都から去り、私以外の男性と結婚し幸せに……なる……………………………………
 

 「殿下、机が壊れますので落ち着いて下さい」

 私は気付いたら机に拳を叩きつけてしまっていた。ニコライは呆れた顔で私に提案してくる。

 
 「まったく…………そんなに大切なら会いに行けばいいんじゃないですか?その為に仕事を前倒しで進めていたんですけど」

 「………………………………」
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