【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~
素っ頓狂な顔でニコライを見つめてしまった…………やはりそうだったか。通りで、仕事量が鬼のような量だなとは思っていた。なかなか終わらないからオリビアに会いに行けない焦燥感が募っていたのだが、ニコライはそのつもりで仕事を進めてくれていたのだな。
持つべきものは良い友というわけだ。
「すまない、恩に着る」
「王太子殿下がそんな簡単に謝るもんじゃないですよ。」
鼻持ちならない言い方だが、ニコライにそう言われてスッと気持ちが軽くなった。
「……そうだな、助かった。」
こういうところに何度も救われた。私にとって彼の代わりはいないだろう。オリビアとは違った意味で唯一無二の存在だ。
「さっそく用意して向かうとしよう」
「それはそうと、先ほど届いたゼフからの知らせで、オリビア様がお熱を出して寝込んでいるとの事です。急いだ方が良さそうですね~」