【書籍化&コミカライズ決定】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~

 ニコライが何の気なしに重要な事を言ってくる。

 
 「……な…………それを早く言え!すぐに向かう!!」

 私はその辺の上着を羽織り、バタンッと扉を開き飛び出して行った。早馬で飛ばせば1日半ほどで着くだろう…………待っていてくれ、オリビア――――


 
 バタバタと足音が遠ざかり、一人取り残されたニコライは「やれやれ」と散らばっている書類を拾っていた。

 「オリビア様は微熱で少しだるい程度でゆっくりお過ごしのようですけど、あのくらい言わなければまごついていたでしょうし……世話の焼ける王太子殿下だ」

 
 笑いながら独り言ちて、殿下の後始末に追われるニコライだった。


 
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