目と目を合わせてからはじめましょう
すぐに、警備課に確認すると同時に、課長から連絡が入った。
「太一さんがお渡しした方の警報ブザーです。すぐに、GPSの情報共有します」
「家じゃないのか?」
こんな時間に家に戻っていないのか?
「近くですが、家の中ではないようです」
「わかった。俺も行く」
スマホをポケットにしまった。
よくある緊急要請のはずなのに、胸の中が大きくざわつく。落ち着け、自分に言い聞かせる。
「へー、凄いですね」
悠矢の興奮した声が聞こえる。そうだ!
「悠矢行くぞ!」
思ったより、大きな声が上がってしまった。悠矢に向かって、警護用の車の鍵を投げた。悠矢は反射良く鍵をキャッチした。
「えっ、俺? 何処へ?」
「いいから、運転しろ!」
「俺も行きます」
どこから出てきたのか、高木が後部座席に乗り込んだ。正直、助かる。勤務時間外という事は、頭から追いやった。
「気をつけて、焦るなよ!」
滝川さんの声が、俺に冷静さと緊張を与えた。滝川さんが、にこやかに手を振る姿があった。滝川さんは、いつも変わらない。俺がどんなハードな警護に向かう時も「気をつけろ、焦るな!」の言葉と同時に、完璧に整備された車をくれる。
「ありがとうございます」
お礼を言うと、助手席に乗りこんだ。
「お姉さんの家まで行け」
「姉ちゃんに何かあったんですか?」
「渡してあった警報ブザーを鳴らしたらしい。この時間だ、混んでいる道はない。最短ルートでいけ」
警備からの情報を、悠矢に伝える。
「はい。姉ちゃん、呑気だから、ブザー鳴らすなんて、よっぽど切羽詰まってるな」
悠矢の言葉に、俺の背筋がまた冷たく走る。
「太一さんがお渡しした方の警報ブザーです。すぐに、GPSの情報共有します」
「家じゃないのか?」
こんな時間に家に戻っていないのか?
「近くですが、家の中ではないようです」
「わかった。俺も行く」
スマホをポケットにしまった。
よくある緊急要請のはずなのに、胸の中が大きくざわつく。落ち着け、自分に言い聞かせる。
「へー、凄いですね」
悠矢の興奮した声が聞こえる。そうだ!
「悠矢行くぞ!」
思ったより、大きな声が上がってしまった。悠矢に向かって、警護用の車の鍵を投げた。悠矢は反射良く鍵をキャッチした。
「えっ、俺? 何処へ?」
「いいから、運転しろ!」
「俺も行きます」
どこから出てきたのか、高木が後部座席に乗り込んだ。正直、助かる。勤務時間外という事は、頭から追いやった。
「気をつけて、焦るなよ!」
滝川さんの声が、俺に冷静さと緊張を与えた。滝川さんが、にこやかに手を振る姿があった。滝川さんは、いつも変わらない。俺がどんなハードな警護に向かう時も「気をつけろ、焦るな!」の言葉と同時に、完璧に整備された車をくれる。
「ありがとうございます」
お礼を言うと、助手席に乗りこんだ。
「お姉さんの家まで行け」
「姉ちゃんに何かあったんですか?」
「渡してあった警報ブザーを鳴らしたらしい。この時間だ、混んでいる道はない。最短ルートでいけ」
警備からの情報を、悠矢に伝える。
「はい。姉ちゃん、呑気だから、ブザー鳴らすなんて、よっぽど切羽詰まってるな」
悠矢の言葉に、俺の背筋がまた冷たく走る。