ゆがんだ溺愛は、芳醇で危険

「これは……いつも寝ちゃう人の点数だね」

「だろ?」


ふふん、と威張って見せる翔くん。いや、威張ることじゃないよ……。でも響谷くんが面白くて、思わずプハッと吹き出した。


「ひ、響谷くんって、面白いね。ふふっ」

「……」

「ん?」


ジッと見つめられると、なんだか照れちゃうんですが……。大きく口を開けて笑ったから、変な顔だったかな。


「なぁ、仁奈」

「ん?」

「俺、仁奈のこと好き」

「ん!?」


ビックリしすぎて、座ったままぴょんと跳ねる。

ガタンッ

机の底と膝がぶつかっちゃうくらいの動揺。


だって、え?

今、響谷くん何て言った?

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