ゆがんだ溺愛は、芳醇で危険


「記念日……無理しなくてもいいよ?俺だけでひっそり祝ってもいいんだし」

「ううん、そうじゃなくて。だって雅は、どんな記念日だって一緒にお祝いしてくれるでしょ?私が嫌いなのは、一人で祝う記念日だから。二人でお祝いできる雅との記念日は、たくさん増やしていきたいの」


いいですか?――と。急に我に返って恥ずかしがる仁奈が、それはそれは可愛くて。俺はみっともなく緩んだ顔で「うん」と頷いた。


「じゃあ、さっそく今日をお祝いしなくちゃね。どこに行きたい?」

「ふふ、ユーホーキャッチャーしたい!」



SS*雅*

end

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