ゆがんだ溺愛は、芳醇で危険
今まで生きていて、六回フラれた。その全てが「子供っぽい・幼い」って理由。
でも今回の元カレの振り方は、まだ優しかった。前回の元カレなんて……ひどいなんてもんじゃない。
――お前、恋したことないだろ?付け焼刃なの見え見え。そういうの見ててイタいし、一緒にいてて恥ずいから。俺ら今日で終わりな
そんなセリフを、ジャズが流れるオシャレなカフェで言われた昼下がり。
周囲のドン引きした雰囲気を感じ、自分のお金だけ置いて逃げた苦い思い出は記憶に新しい。
「恋したことないだろ?って、なにそれ。恋をしたから、好きになったんじゃん。付き合ったんじゃん。彼氏彼女になったんじゃん」
でも元元カレは、隣に並ぶ彼女(私)を見てイタかったらしい、恥ずかしかったらしい。
彼氏がそんな思いをしているとは知らず、私は三か月もの間、一人有頂天になっていた。それは第三者から見れば、確かにイタい彼女だと思う。
だけど、