ゆがんだ溺愛は、芳醇で危険
「仁奈とのキス、すごく気持ちいい」
「〜っ」
気づけば私の意識は溶けかけていて。それに気づいた香月雅が、シタリ顔で笑った。
「うそ、つき……っ」
さっき香月雅は、こう言った。
『俺が恋愛経験豊富で耐性のある男でよかったね。普通の奴なら、今ごろ仁奈はキスされまくりだよ?』
キスしまくってるじゃん。なにが耐性のある男よ。全くナイじゃん……!
事実無根の虚勢を張られた挙句キスされまくって、怒りやら悲しいやらが湧き出てくる。だけど香月雅は、私の目の端に溜まった光る物を見て、ニッと口の端を上げた。
「仁奈、もう一回」
もう一度ちゅっと。軽く触れて終わりかと思えば、なかなか満足に息が吸えない、ロングランのキスが始まる。
しかも、私が息継ぎするため口を開けた時。香月雅の熱いものがするりと入って来た……いや、入って来そうになった。もちろん、背中をつねって阻止したけど。
ぎゅむっ