ゆがんだ溺愛は、芳醇で危険
「このノートを見せたの……?」
「見せた。だって俺の事は全て知っておいてもらいたいし。俺が何をしてるか、家でどんな事をしてるか。どれだけ彼女のことを好きか……このノートを見てくれれば、全て伝わると思ってたんだ。単純だよね、発想がさ」
「……」
確かに、このノートを見たらビックリする。どれだけ自分のことを見てるんだろうって思うし、ストーカーかな?って思わないでもない。
でも私は、さっきの香月雅の説明を聞いて。純粋に「いいなぁ」って思った。
(私は今まで、あんまり彼氏に愛されてこなかったから……子供っぽい私が悪いんだけどさ。でも彼氏なら、どんな私も受け入れてほしいって思っていたんだよね)