執行人
「チェックメイトだ。」
大きな鎌を一振りすると魂が狩られました。
『死刑、執行。』
これが皇帝の駒の正体。
『死神』と契約を結ぶもの・・・。
「・・・今回のゲームもつまらなかったね。」
自分より背の高い黒い鎌を見つめて主人は言う。
「ええ。ここにいると獣の匂いで少々気持ちが悪いですね。
後始末は警察(ヤード)にでも任せて早く帰りましょう。」
「ああ。」
私は主人を抱きかかえると
窓から部屋を出ました。
人間には私どもの姿など、速すぎて見えないはずですので。