執行人
狂いだした歯車を、直そうとして
「アフターヌーンティーをお持ちいたしました。
今日のお菓子は、メイズ・オブ・オナーでございます。」
「ああ。」
「主人、近々舞踏会があるのをご存知ですね?」
「ああ。皇帝から招待されてるあれだろう。」
「ええ。今日はワルツのお稽古ですよ^^」
「別に踊る必要はないだろう。'ヘ'◆」
まあ、私好みのお顔ですね。
「いえ、皇帝からの仕事をお忘れですか?」
先日皇帝からの仕事を伝える手紙が来たのです。
「忘れるわけないだろう。放火犯の疑いのある
ヒラリー・パーシヴァル公爵を問い詰めること。」
「あなたはまともに問い詰めるおつもりで?^^」
「他にどうやって問い詰めというんだ?」
「もちろん、ワルツを踊って誘惑するに決まっているでしょう。」
「僕は男だ。」
「承知しております^^。」