執行人
「人間のすることは理解できません。まったく主人に
いちいち手間をかけさせるとは・・・、無能の癖に少々生意気ですね。」
「分かるはずもない。お前は人間ではないからな。」
むっとした主人は可愛らしい。
「そうですね・・・。では準備してきましょう。」
街は秋空。
肌寒いといけないので主人のコートを探しましょう。
それと帽子も準備しなければ・・・。
「寒いのでコートも着てください。風邪を引きます。」
主人の後ろからコートを着せる。
「ああ。」
「では、参りましょう。」
茜空の下、私たちは街へ出向くのでした。