執行人



「人間のすることは理解できません。まったく主人に
 いちいち手間をかけさせるとは・・・、無能の癖に少々生意気ですね。」



「分かるはずもない。お前は人間ではないからな。」


むっとした主人は可愛らしい。



「そうですね・・・。では準備してきましょう。」


街は秋空。


肌寒いといけないので主人のコートを探しましょう。


それと帽子も準備しなければ・・・。



「寒いのでコートも着てください。風邪を引きます。」


主人の後ろからコートを着せる。



「ああ。」


「では、参りましょう。」


茜空の下、私たちは街へ出向くのでした。






< 7 / 39 >

この作品をシェア

pagetop