執行人
「ここ、ですね。」
馬車を降りると、空はもう漆黒。
「ここの403号室のはずだ。」
「では、参りましょう^^。」
コツコツと靴の音が響きます。
ふと先頭の主人が足を止めました。
403号室の前ですね。
カチャ・・・。
血のにおい。
「う゛っ・・・」
瞬時に主人の鼻をふさぎます。
「死体は警察が処分した後ですが、臭いは取れませんね。
まあ殺された場所が玄関ということもあってでしょうけど。」
後ろから私が支えてないと立ってはいられないでしょうね。