陰陽現代事情
「でもこれで、左上位が左翼とは違う事が明らかになったわ。あの独特の思考回路、とても民主主義とは思えないわ」
笛美がため息をついた。
「何て言うの?・・・・相手によって態度をコロッと変えたり、外見だけで善悪判断したり、バカげた比較をしたり・・・・」
首をかしげながら、笛美は言った。
「あるある。父さん、いつも言ってるよ。『日本は天皇制をとってるから独裁になるんだ。天皇制を廃止すれば民主主義になる』とか」
晴明は上の方を見上げた。
「共産国では、天皇制も王政も認めていない。それでも独裁になっちゃった国もあるというのに、それはどうやって説明するのかしら?」
「きっと日本以外の国はすべていい国だと思っているんだろう。悪いのは日本だけ。これがまさしく左上位独特の考え方なんだよ」
晴明はそう言った。
「ねえ、左上位ってまさか、これを陰陽説の考え方なんて言うつもりなのかしら・・・・?」
笛美が晴明に尋ねた。
「・・・・はっ!そうか!笛美。これだよ!これが陰陽説なんだよ!これがズバリ陰陽説の考え方じゃないか!二つを比べて良い悪い言うのが大好きな連中がいるけど、そいつらも陰陽説を信じているんだよ。何で今まで気がつかなかったんだろう・・・・」
晴明は突然、目が覚めたように叫んだ。
(僕は、ますます父さんたちを信じることができなくなったよ。政治の呪術とか言って、変な滑格好して街を歩いてるけど、るけど、それで世の中が良くなるとは、とても思えない。父さんたち、ひょっとしたら、みんなを騙そうとしているんじゃないのか・・・・)
晴明も笛美も、晴明の父親らが唱える論理の卑劣さに、うすうすと気付き始めていた。そしてそれらの根源が『陰陽説』にあるということも・・・・。
* * *
笛美がため息をついた。
「何て言うの?・・・・相手によって態度をコロッと変えたり、外見だけで善悪判断したり、バカげた比較をしたり・・・・」
首をかしげながら、笛美は言った。
「あるある。父さん、いつも言ってるよ。『日本は天皇制をとってるから独裁になるんだ。天皇制を廃止すれば民主主義になる』とか」
晴明は上の方を見上げた。
「共産国では、天皇制も王政も認めていない。それでも独裁になっちゃった国もあるというのに、それはどうやって説明するのかしら?」
「きっと日本以外の国はすべていい国だと思っているんだろう。悪いのは日本だけ。これがまさしく左上位独特の考え方なんだよ」
晴明はそう言った。
「ねえ、左上位ってまさか、これを陰陽説の考え方なんて言うつもりなのかしら・・・・?」
笛美が晴明に尋ねた。
「・・・・はっ!そうか!笛美。これだよ!これが陰陽説なんだよ!これがズバリ陰陽説の考え方じゃないか!二つを比べて良い悪い言うのが大好きな連中がいるけど、そいつらも陰陽説を信じているんだよ。何で今まで気がつかなかったんだろう・・・・」
晴明は突然、目が覚めたように叫んだ。
(僕は、ますます父さんたちを信じることができなくなったよ。政治の呪術とか言って、変な滑格好して街を歩いてるけど、るけど、それで世の中が良くなるとは、とても思えない。父さんたち、ひょっとしたら、みんなを騙そうとしているんじゃないのか・・・・)
晴明も笛美も、晴明の父親らが唱える論理の卑劣さに、うすうすと気付き始めていた。そしてそれらの根源が『陰陽説』にあるということも・・・・。
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