婚前どころか、フリですが ~年下御曹司?と秘密の溺甘同居~
「小春さん、いつから? いつから俺のこと好きだったの」
「え、そういうの聞く!?」
「聞きます。俺、結構自信なくしてたんですよ。小春さんは一生俺に振り向かないかもって」

そう言われてしまえばはぐらかそうにもできない。意図的にそういう態度を取っていたんだから。

「んー、はっきりとは分からないんだけど…遥太と3人で会った時のあれは効いたね」
「ほんのちょっとしかドキッとしてないって言ってたのに」
「翔くんのこと好きにならないようにしてたの! 隠してたつもりみたいだけど、実は薄々勘づいてたからね。翔くんが御曹司ってこと。意外と分かりやすいとこあるから」

翔くんが心底驚いた顔をする。

「えっ、俺ってそんなに分かりやすいですか?」
「そうだね。少なくとも、照れたり何か誤魔化したりする時は一発。翔くん浮気はできないね」
「俺は小春さん一筋なんで、浮気なんて絶対しませんけど。 ダサいですね、ちょっとバレてたとか」

私一筋…なんて唐突の愛の告白にドキッとしつつ、私はにこにこと付け足す。

< 106 / 130 >

この作品をシェア

pagetop