婚前どころか、フリですが ~年下御曹司?と秘密の溺甘同居~
「翔くんだもん。 少なくとも、私に隠れてやましいこととかできる人じゃない」
「ま、それもそうよね。 夏樹はずっと小春ラブだもんね」
菫はそう納得して仕事に戻った。
無事に仕事を納め、旦那さんの迎えの車で帰っていく菫を見送った。
事が起こったのはその翌日のことだった。
広報部に珍しく人が訪ねてきたのだ。私はオフィスの入口で応対した社員と話すその人を見て内心どきりとした。前に翔くんといるところを見かけたあの子だったからだ。ふわふわのボブを揺らして翔くんに可愛らしい笑顔を向けていた。
あろうことか、その子は私をお呼びらしい。対応していた広報部の社員が不思議そうにする中、彼女は私を連れて二階分上に上がるとデッキに出た。
仕事の話であってほしい。妙な空気の中この期に及んでそんなことを思う。
「突然呼びつけたりして申し訳ありません」
ええ、ほんとにね。心の中で突っ込む。
「ま、それもそうよね。 夏樹はずっと小春ラブだもんね」
菫はそう納得して仕事に戻った。
無事に仕事を納め、旦那さんの迎えの車で帰っていく菫を見送った。
事が起こったのはその翌日のことだった。
広報部に珍しく人が訪ねてきたのだ。私はオフィスの入口で応対した社員と話すその人を見て内心どきりとした。前に翔くんといるところを見かけたあの子だったからだ。ふわふわのボブを揺らして翔くんに可愛らしい笑顔を向けていた。
あろうことか、その子は私をお呼びらしい。対応していた広報部の社員が不思議そうにする中、彼女は私を連れて二階分上に上がるとデッキに出た。
仕事の話であってほしい。妙な空気の中この期に及んでそんなことを思う。
「突然呼びつけたりして申し訳ありません」
ええ、ほんとにね。心の中で突っ込む。