婚前どころか、フリですが ~年下御曹司?と秘密の溺甘同居~
「すごい、これ、全部翔くんが作ったんだよね」
「あ、気にしないでくださいね。 いつもやってることなので、1人分増えるだけです。むしろ、誰かのために作るのってやっぱり感覚が違って楽しかったから」
うん、驚くのと同時に、気を使わせてしまったのかとちょっぴり罪悪感はあった。それを汲んで先回りされてしまった。ていうか、いつものことって、彼は毎朝こんなきちんとした食事をとっているのか。朝から自分で作って? 意識高い系料理男子…翔くんのスペックにオプション追加決定。
「ありがとう。 なんだかすごく、安心するなぁ。実家にいた頃を思い出すよ」
「安心してもらえるのは嬉しいですけど、俺をお母さんみたいとか思っていないか心配ですね」
うっ、ごめん。ちょっと思ってました。
「俺は小春さんのお母さんじゃなくて、彼氏ですよ。忘れては駄目です」
朝の爽やかな空気に乗せて放たれたそれは、あまりにも自然すぎてスルーしそうになる。この子はもう、油断も隙もない!
「そういう設定、です!」
翔くんはいたずらが失敗した、みたいに懐っこく笑う。
私たちは向かい合わせに座って、朝食を食べ始める。これがまた美味しい。出汁の効いた味噌汁が染みる。
食べるごとに美味しい、と思わずこぼす私を見つめて、翔くんが「良かったです」と微笑む。
母…やっぱりお母さんみたいな安心感は拭えないです翔さん。
「あ、気にしないでくださいね。 いつもやってることなので、1人分増えるだけです。むしろ、誰かのために作るのってやっぱり感覚が違って楽しかったから」
うん、驚くのと同時に、気を使わせてしまったのかとちょっぴり罪悪感はあった。それを汲んで先回りされてしまった。ていうか、いつものことって、彼は毎朝こんなきちんとした食事をとっているのか。朝から自分で作って? 意識高い系料理男子…翔くんのスペックにオプション追加決定。
「ありがとう。 なんだかすごく、安心するなぁ。実家にいた頃を思い出すよ」
「安心してもらえるのは嬉しいですけど、俺をお母さんみたいとか思っていないか心配ですね」
うっ、ごめん。ちょっと思ってました。
「俺は小春さんのお母さんじゃなくて、彼氏ですよ。忘れては駄目です」
朝の爽やかな空気に乗せて放たれたそれは、あまりにも自然すぎてスルーしそうになる。この子はもう、油断も隙もない!
「そういう設定、です!」
翔くんはいたずらが失敗した、みたいに懐っこく笑う。
私たちは向かい合わせに座って、朝食を食べ始める。これがまた美味しい。出汁の効いた味噌汁が染みる。
食べるごとに美味しい、と思わずこぼす私を見つめて、翔くんが「良かったです」と微笑む。
母…やっぱりお母さんみたいな安心感は拭えないです翔さん。