婚前どころか、フリですが ~年下御曹司?と秘密の溺甘同居~
「っていうのと、調子に乗って普通に手とか繋げないかなーって思ってました」
正直に言うよね、翔くん。へらりと笑う彼のあどけない笑顔に弱い。そして、彼と手を繋ぐことは全然嫌じゃない。そう思っている自分がいる。でもここでOK出したら、それはもういろいろとまずい。ガードを弛めるなんてしちゃいけない。彼に付け入る隙を与えたら引けなくなる――
「あ、ちょっと、」
「迷う余地があるなら、俺は引きません」
強引に、それでいて優しく手を引かれる。にっと笑うから、迷った時点で遅かったのだといまさら悟る。今まで年下の子を好きになったことはない。別に年齢に拘らないつもりだけど、でも、翔くんは駄目なんだって。彼はどこかの御曹司で、いくら私を好きでいてくれてるとしても釣り合わない。やっぱり少しでも隙を見せるべきじゃなかった。これまで通りに拒まないのがきっと彼にも伝わっていて、なおかつこの手を解けない。こんなの、受け入れますって言ってるようなものだ。
正直に言うよね、翔くん。へらりと笑う彼のあどけない笑顔に弱い。そして、彼と手を繋ぐことは全然嫌じゃない。そう思っている自分がいる。でもここでOK出したら、それはもういろいろとまずい。ガードを弛めるなんてしちゃいけない。彼に付け入る隙を与えたら引けなくなる――
「あ、ちょっと、」
「迷う余地があるなら、俺は引きません」
強引に、それでいて優しく手を引かれる。にっと笑うから、迷った時点で遅かったのだといまさら悟る。今まで年下の子を好きになったことはない。別に年齢に拘らないつもりだけど、でも、翔くんは駄目なんだって。彼はどこかの御曹司で、いくら私を好きでいてくれてるとしても釣り合わない。やっぱり少しでも隙を見せるべきじゃなかった。これまで通りに拒まないのがきっと彼にも伝わっていて、なおかつこの手を解けない。こんなの、受け入れますって言ってるようなものだ。