婚前どころか、フリですが ~年下御曹司?と秘密の溺甘同居~
「俺、オムライスはケチャップライスが好きなんですよね」
翔くんが無邪気に笑って言う。…彼を振り返る女子は知らない。クールなイケメンに見えるけど、実はこんなに子どもっぽい所があること。笑った顔はあどけなさが残ってて結構可愛いこと。好きな人には好きだと熱心に伝えてくること。
遠くから見ているだけなら、彼が今オムライスに胸を弾ませていることを知ることはなかっただろう。同じオフィスに彼がやってこなかったら。私もまた翔くんの人生に関わることはなかった。
それは、嫌だなぁ。
「…私も、ケチャップライス好きだよ」
彼に見つけてもらえない世界線は、想像すると寂しい。そんなわがままを隠すように言う。
翔くんは一瞬きょとんとして、次の瞬間なぜか頬を染めた。
「どうしたの?」
「小春さんが、好きとか言うから…」
驚いた。あなたはこんなにも純粋で、初心だったのかと。
「ケチャップライスが、でしょ!」
「分かってます。 だから余計に恥ずいっすよ…」
好きの一言で顔を真っ赤にしてしまう彼を、他の人には見せたくない。
それと翔くん、嘘をつく時や誤魔化している時だけじゃない。照れている時も、口調が崩れやすいんだね。
翔くんが無邪気に笑って言う。…彼を振り返る女子は知らない。クールなイケメンに見えるけど、実はこんなに子どもっぽい所があること。笑った顔はあどけなさが残ってて結構可愛いこと。好きな人には好きだと熱心に伝えてくること。
遠くから見ているだけなら、彼が今オムライスに胸を弾ませていることを知ることはなかっただろう。同じオフィスに彼がやってこなかったら。私もまた翔くんの人生に関わることはなかった。
それは、嫌だなぁ。
「…私も、ケチャップライス好きだよ」
彼に見つけてもらえない世界線は、想像すると寂しい。そんなわがままを隠すように言う。
翔くんは一瞬きょとんとして、次の瞬間なぜか頬を染めた。
「どうしたの?」
「小春さんが、好きとか言うから…」
驚いた。あなたはこんなにも純粋で、初心だったのかと。
「ケチャップライスが、でしょ!」
「分かってます。 だから余計に恥ずいっすよ…」
好きの一言で顔を真っ赤にしてしまう彼を、他の人には見せたくない。
それと翔くん、嘘をつく時や誤魔化している時だけじゃない。照れている時も、口調が崩れやすいんだね。