婚前どころか、フリですが ~年下御曹司?と秘密の溺甘同居~
「とりあえずビールでいいですか? あと長芋と冷奴?」
「うん。お願いします」
夏樹くんは私のおつまみの定番を手早く注文してくれて、すぐにビールが目の前に運ばれてくる。
ジョッキをかたむけて乾杯して、一口煽る。
美味しい。仕事終わりのお酒ってなんでこんなに染みるんだろう。家ではお酒は飲まないから、たまに摂取するのが効いてる気もする。次は長芋…とお箸を手に取ったところで、夏樹くんがじっとこちらを見つめているのに気がついた。
「どうしたの? 夏樹くん、」
「小春さん、俺、この時間は下心出さないって前に言いましたよね」
急にそんなことを言うから、驚いて長芋を食べようとするのをやめた。橋を置いて、神妙な面持ちの彼に向き直る。
「うん、言ってたね」
「すみません。 今日は、100%下心ありで誘いました」
「うん…? そ、そっか、」
どうしたんだろう。とんでもないことを言われている気がするけれど、それよりも深刻そうな夏樹くんの表情が気になる。
「小春さんに、ご相談…というか、お願いがあります」
「な、なんでしょうか…」
本当に何事だろう。私に対応できることかな? こんなに真剣な夏樹くんは、仕事中でもなかなか見ない。
夏樹くんが小さく息を吸い、私は生唾を飲んだ。
「うん。お願いします」
夏樹くんは私のおつまみの定番を手早く注文してくれて、すぐにビールが目の前に運ばれてくる。
ジョッキをかたむけて乾杯して、一口煽る。
美味しい。仕事終わりのお酒ってなんでこんなに染みるんだろう。家ではお酒は飲まないから、たまに摂取するのが効いてる気もする。次は長芋…とお箸を手に取ったところで、夏樹くんがじっとこちらを見つめているのに気がついた。
「どうしたの? 夏樹くん、」
「小春さん、俺、この時間は下心出さないって前に言いましたよね」
急にそんなことを言うから、驚いて長芋を食べようとするのをやめた。橋を置いて、神妙な面持ちの彼に向き直る。
「うん、言ってたね」
「すみません。 今日は、100%下心ありで誘いました」
「うん…? そ、そっか、」
どうしたんだろう。とんでもないことを言われている気がするけれど、それよりも深刻そうな夏樹くんの表情が気になる。
「小春さんに、ご相談…というか、お願いがあります」
「な、なんでしょうか…」
本当に何事だろう。私に対応できることかな? こんなに真剣な夏樹くんは、仕事中でもなかなか見ない。
夏樹くんが小さく息を吸い、私は生唾を飲んだ。