美しき造船王は愛の海に彼女を誘う
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「やあ、店がうまくいっているようで良かったよ。船は沈まないですみそうだな?」
上機嫌の彼は、メールを見たのだろう。翌日夜になってわざわざ電話をかけてきた。
「はい。ありがとうございました。すべて神崎さんのお陰です。皆さま、あの画像を見せて同じようなものをご注文されました」
「そう。君のアレンジがいいからだろ。そうじゃなければ、同じものなんて頼まないよ」
「……」
そうは思えない。私は彼がお世辞を言うのを聞いていた。よほど機嫌がいいんだろう。
「追加注文も先回りしてくださって、今日は本当にそのおかげで助かりました」