美しき造船王は愛の海に彼女を誘う

「このチューリップは?今たくさんあるだろ?そこに切り花もあるじゃないか」

「正反対になりますよ。『愛の告白』になっちゃう。赤いバラもそうですよ」

「そ、そうだったのか。いや、まずいな。色々知らずに今まで椎名が全部気をつけてやってくれていたのか……」

「……は?」

「いや、こっちのことだ。それでお任せするよ」

「金額は?」

「金額はどうでもいいよ。大きさは、あれくらいで。イメージ通りにやってくれれば、花の値段によってはいくら高くなっても構わない」

「メッセージカードやリボンの色は?」
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