美しき造船王は愛の海に彼女を誘う

 新しい住宅街のママさんたちはお子さんが幼稚園や小学校くらいが多いので、お子さんのいない時間帯を設定したら、結構申し込みがあった。

 神崎さんのおかげでビジネス街の会社も何社かリピーターになり、受付の花を定期的に入れる仕事も始めた。

 忙しすぎて、今週から伯母さんが手伝いに来ている。伯父さんは新しい店の写真を見て、元気になったそうだ。良かった。

「良かったわね、さくら」

「え?」

「神崎さんのおかげね。きちんとお礼を言って、投資してくださった分をお返ししないといけないわね」
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