美しき造船王は愛の海に彼女を誘う

 それにしてもうるさいのはいつものことって……。

「蓮さんったら……本当に大変ね。いつもこんななの?私何もわかっていなかった。この先こんなんじゃ、私……」

 シャンパンと前菜が運ばれてきた。

「さくら」

「はい」

「周りの雑音はどうでもいい」

「え?」

 グラスを持ち上げて乾杯する。一口飲んだ。
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