美しき造船王は愛の海に彼女を誘う

 そして、どれほど断るのに苦労しているか考えたことがあるかと説教。

 だから帰ってきてすぐに大事な人が出来たと報告した時、父はティーカップをその場で落とすくらい驚いた。

「もちろん()()です」

「それはおいおいだな。ひとつずつ、まずいものから徐々に……」

「……父さん!」

「蓮。お前が自分でやったらどうだ?そうしてくれ。それが一番だ。その運命の彼女とやらを見せて先方へ頭を下げてこい」
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