美しき造船王は愛の海に彼女を誘う

「こんにちは」

「いらっしゃいませ」

 若い店員さんが笑顔で迎えてくれた。店の外観はほとんど変わらない。

「……」

 何を言えばいいのか、胸がいっぱいで言葉が出ない。すると、私を見て微笑んだ。

「いらっしゃいませ。いえ、お帰りなさいと申し上げたほうがいいんでしょうか。清水店長」

「え?」
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