美しき造船王は愛の海に彼女を誘う
「ご挨拶が遅くなりました。店長と入れ違いでここに入った佐原と申します。林店長がいなくなられて私がここの店長をさせていただいておりました」
ショートカットの彼女は丁寧に頭を下げてくれた。
「もしかして、相良さんご紹介の……」
「そうです。大きな声じゃ言えませんがそういうことです」
私は頭を下げた。
「その節は突然のことなのに入っていただきありがとうございました。本当にいろいろとご迷惑おかけしました。大変でしたでしょう」
「いいえ。面白かったです」