美しき造船王は愛の海に彼女を誘う
「ありがとう、凄いわ、蓮さん。あなたはこういう人。私の前に現れたときから先回りが大好きな人だった。そのあなたに導かれてここまで来た。一緒に経営してください、神崎副社長」
「ああ、任せろ。船が沈没しないよう見張るのは僕。それ以外はぜーんぶ君。いい?」
「私はあなたの妻になるのよ。あなた自身が沈まないように見張ってあげる」
彼は頭を押さえて笑い出した。
「これは一本取られたな。よろしく頼むよ、さくら船長」
「私の船もお願いします。蓮船長」
二人で笑っていたら、後ろから伯父夫妻が現れた。