美しき造船王は愛の海に彼女を誘う

 そしてテーブルの向こうにはにっこりとほほ笑む美しいご夫妻がいた。

 立ち上がってこちらに来られた。

「父さん、母さん、彼女が僕のフィアンセになった清水さくらさんです。さくら、両親だ」

「は、はじめまして……。し、清水さくらと申します」

「いらっしゃい。ようやく会えた。私が蓮の父の佑です」

「初めまして、清水さん。お会いしたかったわ」

 促されて席に着く。緊張してしまう。

 部屋もそうだが、ご両親にも驚いた。
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