美しき造船王は愛の海に彼女を誘う

 お父様おいくつなの?とてもお若くて、素敵だ。

 お母様は彼に面影がよく似ておられる。お若くてお美しいし、なんというか、清らかな雰囲気がある。

「そんなに緊張しないで、大丈夫よ」

「……あ、はい」

 彼のお父様が口を開いた。

「ブラッサムフラワーの初代店長である君の伯父さんの母上は私の母の古い友人だった。そのため、昔からうちはあそこ以外では花を買わなかった」

「ええ。ありがとうございます。伯父からこちらとの関係を聞いたのは二年くらい前でした」
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