美しき造船王は愛の海に彼女を誘う
「そうか。息子がそのブラッサムフラワーの娘さんと付き合いだしたので縁談を全部破棄したいと言って来たときは本当に驚いた」
「そう?私は最初にあの子が花を注文に行って、自分で花を買って帰ってきたのも驚いたけど、翌日から様子が変わったのでとにかくびっくりしたの」
「え?」
「聞いたら、花屋の彼女にまた会えたと翌朝それは嬉しそうに話してた。ドレスの似合うとてもきれいな人だったってね。これは、もしかしてと思ったら案の定……」
「……母さん!」
「うふふ、まあいいじゃないの。うまくいってよかったわねえ、蓮は仕事ならできるけどそれ以外は本当に……」
「まあ、そこまでにしてやれ。とにかく良かったよ。清水さん、うちへお嫁にきてくれるということでいいんだよね?」