美しき造船王は愛の海に彼女を誘う

「お店のことですが、神崎造船の船で花の入荷から優遇までしていただきました。資金援助も彼からしてもらっています。本当にありがとうございました」

「それはこいつがしたことだろ?私は関与しておらんから気にしないでいいよ」

 社長は紅茶を持つ手と反対の手で彼を指さした。

「父さん」

「なんだね」

「前に言っていた通り、ブラッサムフラワー本店を櫻坂通りから入ったところに出す。ビジネス街の店は名取から買い取り、ブラッサムフラワーの二号店になる」

「ふむ」

「うちの冠を見せていいかい?共同経営にする」
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