美しき造船王は愛の海に彼女を誘う

「そうか。なら、何か一緒にやるか?」

 名取はニヤリと笑って神崎を見た。

「名取お前、俺から金だけむしり取ろうとしてるだろう」

「……っぷ!ふふふ」

 さくらは面白くてつい笑ってしまった。

「むしり取るだなんて人聞きの悪い。金を出資して協賛する気があるんだろ?それなら、是非とも我が名取フラワーズへ。うちのフラワーイベントに協賛してくれよ」

「……ったく。お前はいっつもそうやって俺を営業対象にするんだな」

「いやあ、尊敬してますよ、神崎造船次期社長、神崎蓮さん」
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