美しき造船王は愛の海に彼女を誘う

「おい、清水」

名取さんが私を見た。

「はい」

「やれるか?」

「はい、やらせてくださるなら今まで休んでいた分をお返しします」

「実はこちらに支店を出す話も区長から今日提案されたんだ。考えようと思っていたが、この地域は地代が高い。出すにはそれ相応の金がいるんだ。成功するならそれもいいだろう。だが、手を出してうまくいかなかったら本店で泥を被ることになる。ここはセレブリティと一般のお客様が混在していて商売がしにくい。お前もそれで悩んでいただろ」

「はい、そうです」
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