美しき造船王は愛の海に彼女を誘う

 ブラッサムフラワーは夫婦で経営しているが、その前は店長の母親が経営していたと聞いている。社長である佑様のお母さまと親しかったのだ。

 まあ、それで先日観劇の準備によろしければいつも通り注文していきますと蓮様にお伝えしたら、自分でやってみるというのでお任せして九州へ帰省したのだ。

 まさか、それであそこの娘に興味を持った?確かにあそこの娘は名取フラワーズに就職したと以前自慢げに奥さんが話していた。だが、最近夫にあたる店長が身体を壊し、店の手伝いに戻っているとも聞いていた。

 彼女に興味を持ったのか?普通の子だったような気がするが……なぜ?蓮の周りで騒いでいるセレブ女性とは月とすっぽんだ。

「火遊びはいけません。しかもご自身の資金を使い、冠を見せるなど……いくらご友人の名取さんの関係者だとしてもです」

「なんだよ、その言い方。いくらお前でも……」
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