結婚願望ゼロだったのに、一途な御曹司の熱情愛に絡めとられました
「じゃあ、毎朝、違う女性がベッドにいたというのは?」
「デマです。寝る時は一人です」
「でも、否定しなかったじゃないですか」
「否定するのが面倒だったんです。でも、君にはちゃんと否定しとくべきでした。君に誤解されているのがわかった時、死ぬ程落ち込みましたから」
「再会した時、言ってくれれば良かったのに」
「今さら否定しても君は信じないと思ったんです」
「先生って、いつから私が好きだったんですか?」
フフッと先生が微笑む。
「それは僕も桜子に聞きたかった。いつから僕の事が好きだったんですか?」
「えっ……それは……」
顔中が熱くなる。恥ずかしくて先生の顔を見られなくなる。
「僕は初めて君に会った時から惹かれてました」
「えっ」
「研究室に質問しに来たでしょう? 『愛情をもらえずに育った人間はどうしたらいいか?』って」
初めて先生にした質問……。
「覚えていたんですか?」
「その問い掛けが胸に突き刺さりましたから。物凄く悲しい目を向けられて、僕が抱えている感情と同じものを感じたんです」
「同じもの?」
「実は僕だけ長男と三男とは母親が違うんです。僕は正妻の子でしたが、母は父に愛されなかったんです。外に愛人がいた父は愛人に子どもを産ませ、母が亡くなると、愛人を後妻にしたんです。僕は父が許せなかった。それに後妻で入った愛人も大嫌いだった。しかし、子どもだった僕は不利で、後妻が家に入った途端、僕は家族の邪魔物として扱われるようになったんです」
あっ……。先生も私と同じ……。
家族の中で肩身の狭い想いをしていたんだ。
「デマです。寝る時は一人です」
「でも、否定しなかったじゃないですか」
「否定するのが面倒だったんです。でも、君にはちゃんと否定しとくべきでした。君に誤解されているのがわかった時、死ぬ程落ち込みましたから」
「再会した時、言ってくれれば良かったのに」
「今さら否定しても君は信じないと思ったんです」
「先生って、いつから私が好きだったんですか?」
フフッと先生が微笑む。
「それは僕も桜子に聞きたかった。いつから僕の事が好きだったんですか?」
「えっ……それは……」
顔中が熱くなる。恥ずかしくて先生の顔を見られなくなる。
「僕は初めて君に会った時から惹かれてました」
「えっ」
「研究室に質問しに来たでしょう? 『愛情をもらえずに育った人間はどうしたらいいか?』って」
初めて先生にした質問……。
「覚えていたんですか?」
「その問い掛けが胸に突き刺さりましたから。物凄く悲しい目を向けられて、僕が抱えている感情と同じものを感じたんです」
「同じもの?」
「実は僕だけ長男と三男とは母親が違うんです。僕は正妻の子でしたが、母は父に愛されなかったんです。外に愛人がいた父は愛人に子どもを産ませ、母が亡くなると、愛人を後妻にしたんです。僕は父が許せなかった。それに後妻で入った愛人も大嫌いだった。しかし、子どもだった僕は不利で、後妻が家に入った途端、僕は家族の邪魔物として扱われるようになったんです」
あっ……。先生も私と同じ……。
家族の中で肩身の狭い想いをしていたんだ。