クズな君と恋したら
「お楽しみはあとでなぁ……?」
ゾクゾクっと鳥肌が立つ。
一体何をされるの……?と、背中で拘束された手をギュッと握った時、部屋にもう1人、誰かが入ってきた。
「久しぶりね、瀬戸さん」
「っ、」
浮本、さん……。
やっぱり私をとらえるように指示したのは浮本さんだったんだ……。
浮本さんは私を見て、馬鹿にするように鼻で笑うと、口の拘束を解いた。
「っ……何のつもり?」
鋭く浮本さんを睨むけど、浮本さんは甲高い笑い声を上げた。
「何のつもりって……あんたのせいで、ウチが今どんな状況かわかってんの?」
「きゃっ……!」
グイッと髪を掴み上げられて、力づくで状態を起こされる。
パーティーが始まる前に、ヘアメイクのお姉さんが綺麗に巻いてくれた髪の毛がぐちゃぐちゃになってしまった。
せっかく綺麗になって……このまま綾都に会いに行きたかったのに……。
「せっかく再開できたんだから……。死んじゃうまでに、いっぱい楽しませてあげる……」
ドクン、と心臓がひと鳴りしたのを合図に、暴れるように早まる心拍。
これから、何をされるの……?
しかも死んじゃうまでに……って、私、これから死ぬの……?
シュル……と、手足の拘束が解けると、浮本さんは立ち上がって、3人の男に向き直った。
「じゃあ、あとは好きにしていいから」
「は、はいっ!」