クズな君と恋したら




あぁ、終わりだ。……頭にポツンと浮かんだ感情。

普通の女子高生が、男の人に、それもこんなにも体が大きい人に勝てるわけがない。


逃げようとしても3人に追いかけられたら、すぐに捕まる。

そのあとはどんな罰が待っているかもわからない。


どうやって殺されるかすらわからないのに……。



「瀬戸令嬢を犯せるなんて、人生に一度きりだなぁ」


「俺が先にやる」


「いーや、俺が先だ」



3人の男が、私の体に舐め回すような視線を浴びせて、舌なめずりをしている。

気持ち悪い……。

こんな人に触れられたくないのに……っ。



「大人しくしてろよ」


「っ、やっ……!」


「恨むなら姐さんを恨むんだな」



ビリビリッ!と、布が裂ける音が部屋に響いたかと思うと、男は下着越しに私の胸に手を這わせた。



「っ、ぅ……離してっ」


とうとう耐えきれなくなった私は、余った体力を振り絞って、馬乗りになる男の頬に平手打ちを喰らわせた。

バチンッ!と、乾いた大きい音が部屋に響く。



「てめぇ……っ!何しやがる!」


「っ、いたっ……」



私の平手打ちに逆上した男は、首を押さえつけられて頬を叩かれる。



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